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遺言執行者を選任するには申し立てが必要? 選任手続きの基礎知識

2022年05月02日
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遺言執行者を選任するには申し立てが必要? 選任手続きの基礎知識

亡くなられたご家族の遺言があった場合には、「遺言執行者を選任した方がいいのか…」とお悩みになる方がおられます。

特に亡くなった方が資産家であり、遺言の内容が複雑な場合には、遺族だけで手続きをすることの負担は大きいので、遺言執行者を指定したほうがスムーズに進む場合も多くあるのです。

本コラムでは、遺言執行者を選任すべきケースや家庭裁判所への選任手続きの要否、具体的な手続きの流れなどについて、ベリーベスト法律事務所 大分オフィスの弁護士が解説します。

1、遺言執行者を選任したほうがよいケース

  1. (1)遺言執行者とは

    遺言執行者とは、遺言の内容を実際に執行する人のことです。
    遺言執行者は、遺言書のなかですでに指定されている場合もあります。指定されていない場合は、家庭裁判所の選任により決まります。

    遺言執行者に選任された方は、遺産を管理し、財産目録を作成する必要があります。
    財産目録とは、残された遺産を一覧表にしたものです。遺産が多い場合は、財産目録を作るだけでかなりの手間がかかる場合もあります。

    財産目録が完成すると、遺言執行者は相続人に対して、遺産目録を開示して、確認を行います。
    その後、遺言内容の執行として、相続人や受遺者に対して遺産を分配していきます。
    具体的には、以下のような手続きを実行することになるのです。

    • 建物、土地などの不動産名義の変更
    • 銀行預金や有価証券などの金融資産の解約や振り込み手続き
    • 動産の引き渡し
  2. (2)遺産が多く遺言内容が複雑な場合

    亡くなった方が資産家であった場合、遺産の額が大きく、また、遺言の内容が複雑であることがあります。例えば、以下のような場合では、遺産目録を作成して、遺言内容にしたがって分配していくだけでも大変な手続きになるでしょう。

    • 自宅以外にも不動産が複数ある
    • 取引銀行が多く、普通預金だけでなく定期預金や当座預金などもある
    • 証券会社に口座があり、株式や投資信託を所有している
    • 会社を経営しており、自社の株式を所有している
    • 海外の金融機関に口座がある
    • 外貨預金がある
    • 生命保険が複数口ある
    • 鑑定が必要となるような貴金属や財産がある


    これらの事例に当てはあまる場合には、遺言執行者を選任して、正確な手続きを任せるほうが安心です

  3. (3)相続人たちの間にトラブルがある場合

    遺言書の内容に異議を唱えたり、遺言どおりの分配を嫌がったりする相続人がいる場合には、相続手続きが難航する可能性が高くなります。
    遺言は、亡くなったご本人の最後の意思ですから、できるだけ尊重すべきものです。しかし、実際の財産の分割場面では、相続人全員の実印や印鑑証明が必要となる場合もあり、相続人たちの間にトラブルがあると、手続きが止まってしまうこともあります。こうした場合には、遺言執行者の選任を検討することをおすすめします。

    選任された遺言執行者は、遺言内容を実行するための金融機関手続きや不動産の名義変更登記手続きについて、相続人の同意がなくても進めていける権限を持っています。そのため、止まってしまった手続きについて、きちんと進行することができまし。
    また、相続人たちの間にトラブルがあると、一部の相続人が勝手に遺産に手を付けて処分してしまうといった事態も起こり得ます。特に、相続人のうちの誰かが亡くなった方と同居しており、財産の一部を管理していたような場合は、他の相続人が気づかない間に勝手に出金したり、名義を変更したりしている場合もあります。
    遺言執行者が選任されれば、遺産の管理はすべて遺言執行者が行いますので、そうしたリスクを回避することができます。

  4. (4)遺言の内容に相続廃除がある場合

    相続廃除とは、遺言者の意思により、特定の法定相続人から相続権を奪って遺産を与えなくする、という手続きです。
    具体的には、遺言者である親に子どもがひどい暴力をふるっていたような場合に、親が遺言でその子供に相続排除する、という運用がされます。

    遺言によって相続廃除をするためには、必ず遺言執行者の選定が必要とされています

  5. (5)遺言の内容に認知がある場合

    認知とは、事実婚の男女の間に生まれた子どもについて、「自分の子どもである」と法律的に認めることです。
    認知は、本人が生きている間だけでなく、死後に行うこともできます。したがって、不倫相手の子をずっと隠しておいて、遺言によって死後に認知をすることも法律的に認められているのです。

    認知の対象となった方は亡くなった人の法律上の子どもとなるために、相続権が発生します。そして、遺言による認知の記載がある場合には、遺言執行者の選任が必須と定められています。ご家族が残された遺言に認知の記載があれば、必ず遺言執行者を選任しなければなりません。

2、遺言執行者の選任するために申し立ては必要?

遺言執行者を選任するためには家庭裁判所申し立てが必要となるかは、遺言書で遺言執行者が指定されているかどうかによって異なります。

  1. (1)遺言で指定されているケース

    遺言執行者を指定する最も簡単な方法とは、遺言者が自分の遺言書を作成する際に、文中に遺言執行者を指定しておくことです。
    具体的には、遺言書のなかに、「〇〇を遺言執行者として指定する」と記載すれば、相続の発生と同時に遺言執行者が選任されたことになります。この場合には、家庭裁判所への申し立ては不要です。

    ただし、遺言書執行者として指定された人物が、遺言執行者への就任を拒む可能性があります
    なかには、「自分が遺言執行者に指定されていることを知らなかった」という方もおられるでしょう。また、知っていて承諾はしていたけれども、その後に事情が変わり、遺言執行者にはなれないと拒んでくる場合もあります。
    このような状況では、無理やり遺言執行者の仕事をさせることはできません。
    改めて遺言執行者を指定するためには、家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。

  2. (2)遺言で指定されていないケース

    遺言書のなかで遺言執行者を指定する文言がない場合には、「遺言執行者は選任されていない」ということになります。
    遺言執行者が指定されておらず、さらに、相続人が遺言執行者を必要とすると判断した場合は、家庭裁判所に「遺言執行者の選任申立」を行う必要があります
    なお、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てる際には、申立人が希望する「候補者」を明記することができます。これは、「この人物に遺言執行者を依頼したい」という希望を述べることができる、という意味です。
    遺言執行者を誰にするかは、家庭裁判所が最終的に判断しますが、特に問題がなければ、相続人が希望する候補者が、遺言執行者に選任されることが通例です。

    ただし、家庭裁判所が遺言執行者を選任した場合でも、本人が拒否すれば、遺言執行をしてもらうことはできません。
    この場合には、改めて遺言執行者を選任してもらう必要があり、二度手間になってしまいます。遺言執行者の選任を申し立てる場合は、あらかじめ遺言執行者候補者に就任を承諾してもらえるように、しっかり説明しておくことをおすすめします。

  3. (3)遺言執行者には誰がなれる?

    遺言執行者は、未成年者と破産者を除けば、誰でもなることができます。
    亡くなった人の相続人である必要もなく、弁護士などの専門家を選任することもできます。

    特に、亡くなった方が資産家であった場合や、事業を経営していたような場合は、遺産が複雑で相続手続きの負担が大きいことが予想されます。そのような場合には、弁護士など遺言執行手続きに慣れている専門家に依頼するほうが安全といえます
    また、相続人の間で利害の対立が存在する場合にも、親族以外の弁護士などに依頼することでトラブルを回避できる可能性が高められるでしょう。

3、遺言執行者を選任するまでの流れ

以下では、遺言執行者の選任申し立てをする流れについて解説します。

  1. (1)管轄の家庭裁判所を調べる

    まずは、申し立てを行う先の家庭裁判所を調べます。
    申し立てを行うのは、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。最後の住所地は、住民票の除票で、正確に確認することができます。

  2. (2)申し立てに必要な書類を準備する

    遺言執行者の選任申し立てに必要な書類は、以下の5つです。

    1. ① 遺言執行者選任申立書(書式は家庭裁判所の公式ホームページからダウンロード可)
    2. ② 亡くなった方の死亡について記載された戸籍謄本
    3. ③ 遺言執行者候補者の住民票または戸籍附票
    4. ④ 遺言書の写し、又は遺言書の検認調書謄本の写し
    5. ⑤ 亡くなった方と申立人との利害関係を証明する資料(親族の場合は戸籍謄本など)


    なお、場合によっては、家庭裁判所より追加の資料を求められることもあります。その際は、家庭裁判所の指示に従って、資料を集めて速やかに提出しましょう。
    また、申し立てにかかる費用は、収入印紙800円と郵便切手です。郵便切手の金額や枚数は、裁判所ごとに決まっています。あらかじめ管轄の家庭裁判所に電話をして、必要枚数を確認してから提出します。

    遺言執行者選任申立書には、希望する遺言執行者候補者を記載することができます。信頼できる人物にあらかじめ承諾をとってから、候補者欄に名前を記入しておきましょう
    候補者に心当たりがない場合は、家庭裁判所が自ら選任した人物が遺言執行者に就任します。

  3. (3)家庭裁判所からの審判書の交付

    遺言執行者の申立書類が裁判所に届いて受理されると、家庭裁判所で審判が行われます。家庭裁判所で遺言執行者が選任されると、申立人と遺言執行者に、郵便で審判書が届きます。
    申し立ての受理から審判書の発送までは1カ月程度かかります。

4、まとめ

本コラムでは、遺言執行者の選定や遺言執行者が必要なケースについて解説しました。
遺言の内容が複雑な場合には、遺言執行者を選任することで相続手続きの負担を軽減することができます。遺産の額が多い場合は、弁護士などの専門家に遺言執行者を依頼すれば、相続手続きを安心して任せることができます。遺言の執行について、専門家の意見を聞きたいという方は、ぜひ、弁護士に相談することをおすすめします

ベリーベスト法律事務所では、遺言執行に関するご相談も承っております。
ご家族による大切な遺言をきちんと実現するために、大分県内で遺言や遺産相続でお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所 大分オフィスにまでご連絡ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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