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離婚における国際裁判管轄:注意点や準拠法について解説

2022年07月26日
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離婚における国際裁判管轄:注意点や準拠法について解説

人口動態統計のデータによると、2019年中の大分市内における離婚組数は904組で、前年より46組増加しました。

互いに国籍の異なる夫婦が離婚する場合、「国際裁判管轄」が問題となります。国際裁判管轄によって、どちらの国に離婚訴訟を起こすべきかが変わるので、国際離婚をする際には、必ず国際裁判管轄を確認しておきましょう。また国際離婚のケースでは、「準拠法」についても確認が必要となります。

本コラムでは、異なる国籍を有する夫婦が離婚する場合の「国際裁判管轄」や「準拠法」について、ベリーベスト法律事務所 大分オフィスの弁護士が解説します。

1、国際裁判管轄とは?

「国際裁判管轄権」とは、複数の国にまたがる法律問題に関する、裁判所の管轄権を意味します。

たとえば、日本人の夫が中国人の妻に対して離婚訴訟を提起するとします。
この場合、「管轄権を有するのは日本の裁判所なのか、それとも中国の裁判所なのか?」ということが、国際裁判管轄の問題となります

国際裁判管轄権のない国の裁判所へ訴訟を提起すると、「管轄違い」として訴えが却下されてしまいます。
したがって、複数の国にまたがる法律問題について訴訟を提起する際には、国際裁判管轄権の有無・所在を確認することが必要となります。

2、離婚事件の場合、国際裁判管轄はどのように決まる?

国際裁判管轄権の有無は、各国や地域の法律で定められている、管轄権に関するルールに基づいて決定されます。

日本の裁判所の国際裁判管轄権の有無を判断するに当たっては、「民事訴訟事件」か「人事訴訟事件」かによって、適用される法律が異なります。

  1. (1)離婚事件の国際裁判管轄は人事訴訟法のルールに従う

    通常の民事訴訟(損害賠償請求訴訟、建物明渡請求訴訟など)の場合、「民事訴訟法」にしたがって、日本の裁判所の国際裁判管轄権の有無が決定されます。

    これに対して離婚訴訟は、通常の民事訴訟ではなく「人事訴訟」に該当するため(人事訴訟法第2条第1号)、人事訴訟法の規定が適用されます。
    したがって、離婚事件の国際裁判管轄権の有無についても、人事訴訟における管轄権に関するルールに従って決まることになるのです

  2. (2)離婚事件について、日本の国際裁判管轄が認められる場合

    人事訴訟法では、国際的な人事訴訟が増加している社会的状況に対応するため、2019年4月1日に施行された改正法によって、国際裁判管轄に関する規定(人事訴訟法第3条の2)が新設されました。

    人事訴訟法第3条の2では、日本の裁判所に人事訴訟の国際裁判管轄権が認められる場合を列挙しています。
    同規定を離婚訴訟に当てはめると、離婚訴訟について日本の裁判所に国際裁判管轄権が認められるのは、以下の場合となります。

    <日本の裁判所に離婚訴訟の国際裁判管轄権が認められる場合>
    1. ① 被告の住所(住所がない場合・住所が知れない場合は居所)が日本国内にあるとき(同条第1号)
    2. ② 原告・被告の双方が日本国籍を有するとき(同条第5号)
    3. ③ 日本国内に住所がある側が離婚訴訟を提起する場合において、夫婦が最後に同居していた住所が日本国内にあるとき(同条第6号)
    4. ④ ①~③以外に、日本の裁判所が審理・裁判をすることが、当事者間の衡平を図り、または適正かつ迅速な審理の実現を確保することとなる特別の事情が認められるとき(同条第7号)

    上記のいずれかに該当すれば、日本国内の裁判所のうち、夫婦のいずれかの住所地を管轄する裁判所に対して、離婚訴訟を提起することができるのです(同法第4条第1項)。

3、国際離婚裁判において、財産分与や親権はどちらの法律に従って決まる?

国際裁判管轄権に基づき、日本の裁判所が離婚訴訟を審理する場合でも、日本の法律に従って審理が行われるとは限りません。
夫婦それぞれの国籍や生活状況によっては、別の国・地域の法律が適用されることもあるのです。

財産分与や親権など、離婚訴訟において問題になる事項は多岐にわたります。
以下では、これらの審理を行うに当たって適用される法律がどのように決まるのかについて、解説します。

  1. (1)準拠法とは?

    国際的な法律問題について適用される法律を「準拠法」と言います。
    裁判所は、当事者による主張・立証をふまえて認定された事実に対し、準拠法を適用して訴訟における判断を行います。

    なお、日本法が準拠法となる場合には、当然のことながら、裁判所は日本法の内容を知っています。そのため、適用されるべきルールの内容について主張や立証を行うことは不要です。

    一方で、日本法以外の法が準拠法となる場合には、日本の裁判所は必ずしも準拠法の内容に通じているわけではありません
    この場合であって、「裁判所は何らかの方法で準拠法の内容を調査する責務を負う」という見解が通説です(外国法法律説)。
    しかし、当事者のほうでも、準備書面などを通じて適用すべき外国法令の内容を示すなど、適正妥当な結論を導くための対応を行うことが望ましいでしょう。

  2. (2)「法の適用に関する通則法」に基づく離婚の準拠法

    離婚訴訟についての準拠法は、以下のルールに従って決定されます(法の適用に関する通則法第27条、第25条)。

    1. ① 夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人である場合:日本法
      (例)夫が日本に居住する日本人である場合、妻の国籍・住所地の如何にかかわらず、日本法が準拠法となる
    2. ② ①に該当せず、夫婦の本国法が同一である場合:当該本国法
      (例)夫婦双方がいずれも日本に居住する中国人の場合、中国法が準拠法となる
    3. ③ ①②に該当せず、かつ夫婦の常居所地法が同一である場合:当該常居所地法
      (例)夫が中国人で妻がフランス人だが、夫婦いずれも日本国内に住んでいる場合は、日本法が準拠法となる
    4. ④ ①②③のいずれにも該当しない場合:夫婦に最も密接な関係がある地の法
      (例)夫が日本に住んでいる中国人、妻がフランスに住んでいるフランス人で、別居する前は10年間日本で同居していた場合には、日本法が準拠法となる可能性が高い

4、国際離婚について弁護士に相談するメリット

国籍や住んでいる国が異なる夫婦間で国際離婚を争う場合、弁護士へのご相談をおすすめします。
国際離婚について弁護士に相談することには、以下のようなメリットがあるからです。

  1. (1)国際裁判管轄・準拠法について正確に整理・対応できる

    これまで解説したように、国際離婚について離婚訴訟を提起する際には、国際裁判管轄と準拠法に関する検討を避けて通れません。

    国際裁判管轄と準拠法に関するルールは、一般の方にはあまりなじみがないものでしょう。
    その一方で、ルールの適用の仕方を間違えると、管轄違いによって離婚訴訟が大幅に長引いたり、検討の不備が生じたりする事態になりかねません。

    弁護士にご相談いただければ、国際裁判管轄と準拠法に関するルールを正しく適用し、依頼者が不利益を被ることがないようにご対応いたします

  2. (2)国際離婚訴訟の準備・対応を一任できる

    国際離婚訴訟では、相手方と国籍や住んでいる国が異なるため、通常の離婚訴訟よりも煩雑な準備を要するケースが多くなります。
    そのため、ご自身だけで離婚訴訟の準備・対応を行うのは非常に大変であり、時間的・精神的な負担が多大にかかってしまいます。

    弁護士であれば、離婚訴訟に必要な準備や対応を一括して代行し、依頼者にご負担がかからないようにサポートすることができます

  3. (3)有利な条件での離婚に向けたサポートを受けられる

    離婚訴訟において、ご自身にとって有利な条件での離婚を認めてもらうためには、法的に筋道の通った主張を組み立てたうえで、その主張を証拠によって補強することが肝心です。

    離婚訴訟で問題になる事項は、財産分与・慰謝料・親権・養育費・面会交流など多岐にわたりますが、それぞれ法的な主張を展開するにあたってのポイントがあります。
    離婚事件に関する経験を豊富に有する弁護士であれば、依頼者にとって最大限有利な判決を得るために、離婚訴訟における主張戦略を綿密に組み立てることが可能です。

    配偶者との国際離婚をご検討中の方は、ぜひ一度、弁護士にまでご相談ください。

5、まとめ

国籍や住んでいる国が異なる配偶者に対して離婚訴訟を提起する場合、「国際裁判管轄」に注意する必要があります。
日本の裁判所に離婚訴訟の国際裁判管轄権があるかどうかは、人事訴訟法の規定を適用することで確認できます。
国際裁判管轄権がない国の裁判所に離婚訴訟を提起してしまうと、管轄違いを理由に訴えが却下されてしまうので、注意する必要があるのです。

また、国際離婚訴訟においては、どの国・地域の法が「準拠法」となるのかについても確認することが大切です。

ベリーベスト法律事務所では、国際的な離婚その他の家事事件に関する法律相談を随時受け付けております
国際裁判管轄や準拠法についての論点も含めて、適切な検討・分析を行い、依頼者にとって有利な結果を実現できるように尽力いたします。

大分県や近隣県にお住まいで、配偶者との国際離婚をご検討中の方は、ベリーベスト法律事務所 大分オフィスにご連絡ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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